【ルール紹介】魔王戦&計略デッキの解説

魔王戦3

今日は多人数戦用変種ルールの紹介と、それに使用するサンプルデッキの解説です。
とても楽しくてお勧めのルールです!

目次
■魔王戦のルール
■計略のルール
■ゲームルール
■ルール解説
■計略デッキサンプル紹介
■最後に

■魔王戦のルール

対戦形式:1対チーム対抗戦
推奨参加人数:3人または4人

プレイヤーは「計略」で強化された1人の「魔王」と、2~3人のチームで対戦します。

■計略のルール

魔王戦では20枚以上の計略からなる「計略デッキ」を必要とします。計略デッキには同じ名前を持つカードは1枚までしか入れることはできません。
呪文を計略デッキに入れることができます。その場合、そのカードのカードタイプは計略になります。
クリーチャーを計略デッキに入れることができます。その場合、そのカードのカードタイプは計略になり、そのクリーチャーのコピーであるトークンを生成する能力を持ちます。

■ゲームルール

魔王が先行になり、先行プレイヤーも最初のターンにドローします。
魔王のゲーム開始時のシールド枚数は7枚です。チームのプレイヤーのゲーム開始時のシールド枚数は2人の場合は7枚ずつで、3人の場合は5枚ずつです。

チームのプレイヤーは「共有チーム・ターン」を用い、チームでターンを共有し、チームメイト同士は同時にステップを進行します。
チームのリソース(手札のカード、マナなど)は共有されません。
ゲームの開始時に、魔王は自分の計略デッキを切り直し、無作為の順番にして裏向きで統率領域に置きます。
魔王のメインステップが開始した直後に、魔王は計略デッキの一番上のカードをデッキから取り除いて表向きにします。この行動を「計略を実行中にする」と言い、計略の能力が誘発します。
計略が統率領域で表向きになり、待機していた誘発イベントを全て解決した時、その計略は裏向きになり、計略デッキの一番下に置かれます

■ルール解説

魔王戦は、MTGのカジュアル変種ルールである「アーチエネミー」をDM向けにアレンジした変種ルールであり、1人対複数による多人数戦です。
1人側は「魔王」となり、チーム側のプレイヤーを全滅させることが目標で、ハンデとして先行と毎ターンのメインステップの最初に計略デッキの一番上の「計略」をコストを支払うことなく使います。
対するチーム側は2人か3人でチームを組み、1人でも生き残って魔王を打倒することが目標となります。チームは2人ならシールド7枚で、3人なら5枚です(魔王はどちらでも7枚)。
チームはターンを共有して、同時にステップを進行します。カードの使用や攻撃の順番は好きな順番ですることができます。

魔王になって強大な力を振るうのも、仲間と共に魔王に挑むのもどちらも楽しいルールであります。

■計略デッキサンプル紹介

次に、魔王を強化する計略デッキのサンプルレシピの紹介です。

『魔王戦用計略デッキ』
1 x シャッフルカード
1 x 《魔刻の騎士オルゲイト》
1 x 《暗黒の騎士ザガーン》
1 x 《ダーク・クラウン×2》
1 x 《ねじれる者ボーン・スライム×3》
1 x 《インビンシブル・アビス》
1 x 《デビル・リンク・タブー》
1 x 《ヘル・スラッシュ》
1 x 《龍脈術 水霊の計》
1 x 《ガンヴィート・ブラスター》
1 x 《真実と偽りの境界》
1 x 《トンギヌスの槍》
1 x 《炎槍と水剣の裁》
1 x 《カンクロウ・ブラスター》
1 x 《策略の手》
1 x 《インフェルノ・サイン》
1 x 《テレポーテーション》
1 x 《スケルトン・バイス》
1 x 《デモンズ・ライト》
1 x 《ダーク・ライフ》
1 x 《フェアリー・ギフト》

本家MTGのアーチエネミーでは計略カードと呼ばれる大判の専用カードが存在するのですが、本ルールでは呪文とクリーチャーで代用しています。
呪文であれば唱えた時のように呪文能力が誘発し、クリーチャーであればそのクリーチャーのコピーであるトークンを生成します。
少しわかりにくい表現ですが、計略カードが超次元呪文で、そのクリーチャーを踏み倒していると考えるとわかりやすいかも知れません。計略によっては1枚で複数のトークンを生成することもあります。

計略デッキを組むうえで重要なのは、計略デッキはゲームを楽しむことを第一にして構築するべきであるということです。
計略デッキはシャッフルカードを除いて20枚のハイランダーとしか構築の規定はないので、無制限に強力なカードを積んだら当然魔王が圧勝します。
遊ぶ構築フォーマットや周囲の環境に合わせて、魔王と勇者がバランスよくゲームできるような構築を目指しましょう(勇者側が少し有利なくらいがお勧めです)。
このサンプルデッキはDMEDHデッキを使用した魔王戦を想定しているため計略カードのカードパワーはかなり抑え目にしています(それでも魔王が圧勝することも少なくないですが…)。
通常デッキや殿堂ゼロでの使用を想定するなら《爆進 イントゥ・ザ・ワイルド》や《英知と追撃の宝剣》などを入れてゴジラのような魔王になってもいいでしょう。

次に各カードの解説です。

シャッフルカード

シャッフルカード3

計略デッキをシャッフルし、計略デッキの1番上カードを表側にします。
一度使った計略は計略デッキの一番下に行くのでデッキ順番が固定されてしまうため、これで順番をランダムにしています。
計略デッキは20枚としていますが、このシャッフルカードは枚数に数えていません。

《魔刻の騎士オルゲイト》
《暗黒の騎士ザガーン》

魔刻の騎士オルゼキア暗黒の騎士ザガーン

魔王戦における魔王は《覇王ブラックモナーク》のような、初期におけるダークロードをイメージしており、そのため大型トークンとしてデーモンを採用しています。
最初期のカードであるこの2体のデーモンの騎士は魔王に仕える悪魔のイメージにピッタリです。
W・ブレイカーを持ち、1体でも早い段階で出てしまうと早期に対処しなければフィオナの森のように蹂躙されてしまうでしょう。

《ダーク・クラウン×2》

ダーク・クラウン計略

《ダーク・クラウン》トークンを2体生成します。
トークン生成のメリットの一つに、1枚のカードで複数のクリーチャーを生成させることができます。
逆スレイヤーとはいえ6000のブロッカーが2体出れば、勇者たちの攻撃をかなり防いでくれます。

《ねじれる者ボーン・スライム×3》

ボーン・スライム計略

こちらは殴れるブロッカーを3体生成します。
一回殴ったら死ぬとはいえ攻撃ができるブロッカーは使い勝手がよく多くの状況で当たりになる計略です。
《魔刻の騎士オルゲイト》との相性は抜群で、最大で11打点にもなります。
雑魚をばら撒くボスをイメージして採用してみました。

《インビンシブル・アビス》

インビンシブル・アビス

魔王の奥義その1。
相手プレイヤーを一人選んで全破壊します。
終盤で魔王が追い込まれてもこれで逆転することもしばしば。
「10万円払って大根を買うようなもの」と喩えられるほどの極悪な燃費を誇るカードですが、魔王の力の前では問題になりません。

《デビル・リンク・タブー》

デビル・リンク・タブー

魔王の奥義その2
相手プレイヤー一人を拘束します。
一人拘束している間に他の勇者の対処にリソースを割くことができます。
勇者の数が減った状態でこれが唱えられるとそのままゲームエンドになりかねないほどの威力があります。

《ヘル・スラッシュ》

ヘル・スラッシュ

プレ殿カードであるデッキ破壊。
殿堂ルールでは禁止カードであり、殿堂ゼロでも出番がない上に《龍素記号SR スペルサイクリカ》や《目的不明の作戦》で唱えられる《フューチャー・スラッシュ》の方が強いと言われ、多人数戦であるDMEDHでも殆ど使われないカードですが、計略としては魔王の雰囲気とよく合っています。
しかし食らってみるとやはりえげつない効果だというのを再認識させられます。

《龍脈術 水霊の計》
《デモンズ・ライト》

ドロー。
序盤から終盤まで腐りません。
ドローカードを20枚中2枚以上は入れたかったため、《金縛の天秤》《爆進エナジー・スパイラル》《オリジナル・ブレイン》などの候補から選ばれました。

《ガンヴィート・ブラスター》
《真実と偽りの境界》

単体除去+α。
DMEDHにおける運用を想定しているため、序盤から効果のあるカード、つまりアドバンテージを稼いだりマナ破壊をするカードはワンサイドゲームを引き起こしやすいのでこういった除去を多めに採用しています。
序盤で唱えても除去以外の効果が腐らず使用でき、中盤以降からは本領を発揮していきます。

《炎槍と水剣の裁》

炎槍と水剣の裁

全体除去&ドロー
自分のクリーチャーも巻き込みますが、最低限のアドバンテージは確保してくれます。

《カンクロウ・ブラスター》
全体強化。
タイミングによる強さのむらが大きいですが、ボーン・スライムをばら撒いた後に唱えれば効果絶大です。

《トンギヌスの槍》
万能除去カード。
唯一入っているマナ破壊でもあります。

《インフェルノ・サイン》
墓地利用。
墓地を使うのは魔王っぽいのでもう一枚ぐらいリアニメイトや墓地回収があってもいいかも知れません。《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》とかよさそうです。

《策略の手》
《スケルトン・バイス》

策略の手スケルトン・バイス

ハンデス。
黒の代表的な戦術で、特に序盤に威力を発揮します。

《テレポーテーション》

テレポーテーション

バウンス。
複数のプレイヤーを跨ぐことが出来る便利な除去。

《ダーク・ライフ》
マナブースト&墓地肥し
純粋なマナブーストで唯一入っているカードで、序盤に撃てれば大きく有利を取れてしまいます。
DMEDHの規制方針に大量マナブーストカードがあるのと同じく、計略デッキでもマナブーストの扱いは慎重にしています。

《フェアリー・ギフト》
コスト軽減。
通常のギフトと違って手札が減らないうえに唱えるコストも払っていないのでいつもよりコストの軽減量が上がっています、強い!
先に書いたとおりマナブーストカードを入れにくい事情がある為に採用した擬似マナブーストですがマナブーストより強いことも。
しかし後が続かないのでやはり一長一短です。
《キリモミ・ヤマアラシ》とかもいいかもしれません。

■最後に

いかがだったでしょうか。
魔王戦は元々DMEDHのメンバーが3人しか集まらなった時に普通の無差別戦以外のことをしたかったのがきっかけで、1対2と1対3の両方に対応するルールとして対応させました。1対複数戦はどちらに属してもいつもと違った多人数戦を味わえます。
4人の時の無差別戦、5人の時のペンタゴン、そして3人の時の魔王戦と、DMEDHデッキは1つ作っておくと色んな遊び方ができるので楽しいですよ!