イベントレポート連載企画「全国デュエパ旅」の記事です。
今回は沖縄県へ旅行して、「第3回 沖縄デュエパの会」に参加しました。
全国デュエパ旅レポートマップ

1.【旅行記】南国、沖縄へ

今回の旅のスタートは筆者の地元の愛知…ではなく、東京都の羽田空港から始まります!

前日に東京でとあるイベントが有って現地で泊まったため、ここから出発です。
前日のイベントもすごく楽しかったので、こちらはまた別の記事にできたらなあと思っています。
(デュエパ旅特別編!みたいな)

GWの日本の空の玄関口は、朝6時にも関わらず人混みでいっぱいでした。
実は登場便は8時出発なのですが、時間に余裕を持たせているのには理由があります。

それは、ナーフガンの空輸を窓口で手続きするためです。
筆者は持ち運びにサバゲー用のライフルケースを使っています。
これは形状的に自動預け入れができず、探知機を通すとどう見ても銃の形状が丸わかりのシルエットが映るため、空港職員の方々に余計なお手間を取らせてしまいます(1敗)。
このため預け入れは窓口で手続きし、中身が玩具の銃と申告(水鉄砲に近い、と説明)して預け入れしています。
ナーフガンはデュエマをするために必要な備品ではありますが、思わぬところで気をつけないといけないんですねー


というわけで、今回行くのは南の島、沖縄本島です!
大型連休っぽい旅行先ですよね。わくわくします。
筆者が普段飛行機に乗る時は愛知の常滑にあるセントレア(中部国際空港)からで、国内便だと機材はB-737やA320といった小型機が多いです。
しかし今回の羽田-那覇便は国内有数のドル箱路線で、GWで乗客も多いということでワイドボディ機のA350に搭乗。
機内モニターなども豪華で、国際便並みでした。


着陸先の混雑で予定飛行時間を超える3時間のフライトで、ようやく那覇空港に辿り着きました。

那覇空港からはレンタカーを借りて、これからいよいよファンイベント!なのですが、今回は時系列を入れ替えて、翌日から3日間の沖縄旅行を先にお届けします。
連休のため普段より長く満喫したため、訪れたスポットも多めでお届けです!

瀬長島 ウミカジテラス

那覇空港そばの小島、瀬長島の丘に沿って建てられたテラス群です。
駐車場が空かずに島を何周もしました。

テラスにはカフェやお土産屋が並んで、海の眺めも楽しめます。

青い海がひたすら綺麗!
那覇空港のすぐそばなので、頻繁に往来する発着便も見ることができます。
タコライスカフェ きじむなぁ

ウミカジテラスに構えるお店の1つで、沖縄の名物料理の一つであるタコライスを食べられるチェーン店です。
タコライスは、ご飯に挽肉・レタス・チーズといったタコスの具材を乗せて、サルサソースをかけた、メキシコ風沖縄料理です。
このお店ではそれに卵を乗せたオムタコライスをいただきました。ジャンキーな味で癖になりそうです。
ひめゆりの塔

沖縄本島南部にある史跡です。
沖縄戦に動員された女学生を慰霊するための碑として教科書にも載っています。
併設されている平和記念館では学徒隊の詳細について学ぶことができます。
波上宮

那覇市の代表的な神社にやってきました。
ここは崖の上に建っており、そこからのビーチの眺めが良いのですが、ビーチの奥にスケール感覚が狂いそうな巨大な船が。

後から車で近付いてわかったことですが、この船は《サファイア・プリンセス》型クルーズの《ダイヤモンド・プリンセス》でした。
後のコロナ禍のプロローグとも言える、連日ニュースで話題になっていた船の実物をこんなところで見れるとは。
運転中なので写真は撮れませんでしたが、全長290mという原子力空母やLCC並みの巨船を間近で見れたので、報道の解像度が上がりました。
福州園

中国の福州市との姉妹都市を記念して作られた中国式庭園です。
敷地はそこまで広くないのですが、その中に中国の建築や風景の再現を高密度でしていたので、かなり見ごたえがありました。

ジャッキーステーキハウス

那覇市にある有名なアメリカ式ステーキハウスです。
沖縄は1972年までアメリカの統治が続き、現在も米軍基地が島中に点在していることもあり、アメリカ料理店がかなり多く、この店は最も古いものの一つです。
有名店なのもあり開店30分前から人が並んでいました。

テンダーロインステーキをいただきました。昔ながらのシンプルな美味しさ!肉!
旧海軍司令部壕

こちらも史跡です。
那覇市の市境に位置する、沖縄戦で使用された全長450mの坑道です。
自決に使われた手榴弾の破片による模様が壁に残っていたりします。
玉泉洞

南城市にあるテーマパーク、おきなわワールドに行きました。
おきなわワールドは琉球邸宅や、ハブとマングースの(水泳対決)ショーといった沖縄・琉球を取り扱うテーマパークなんですが、その中のにある、沖縄最大の鍾乳洞である玉泉洞に行きました。

中は広く、無数の鍾乳石はかなりの迫力でした。

鍾乳洞は山奥にあることが多いので非常に涼しい、あるいは寒いイメージがあったので、上着を用意していました。
しかしここは例外的に暑くて湿度も高く、とても蒸し暑かったです。
涼しい格好でいくのがお勧めです。
アメリカンビレッジ


今回宿泊に使ったホテルのそばにある、アメリカの街並みっぽいタウンリゾートです。
夜では非常に明るくライトアップされるので、夜景が圧巻でした。
百年古家 大家 うふやー

日付変わって曇り空。沖縄北部に車を走らせました。
この日の昼食は沖縄そばの有名店にお邪魔しました。

食事だけでなく、庭園やお土産屋、果ては展望台と、とても食事屋とは思えないような施設の充実ぶりで、テーマパークのようでした。(いや本当に何でだ…?)

沖縄そばをいただきました。
名物料理として有名なソーキそばも沖縄そばの一種で、ぶ厚い豚肉がトッピングされてとても美味しかったです!
景色も含めてここは本当に満足しました。
沖縄美ら海水族館

この日一番楽しみにしていたのは、沖縄最大の水族館、美ら海水族館でした。
国際海洋博覧会の跡地に建てられた、有名な観光名所です。

サンゴは沖縄の海を象徴するように綺麗で、とても見ごたえがありました。

中でも圧巻だったのは、日本一大きい水槽「黒潮の海」でした。
2階ぶんのフロアをぶち抜いて作られた世界有数の巨大水槽には、この水族館のシンボルであるジンベエザメ《ジンタ》や、ナンヨウマンタといった大型の回遊魚が優雅に泳ぎ回っています。
ここは凄く良かったので、来れてよかったなと思います。
備瀬のフクギ並木

美ら海水族館から少し歩いたとこにある、フクギ並木に行きました。
台風の多い沖縄特有の防風林の景色が残されており、トンネルみたいでわくわくしました。
ここは後にインタビューした藍羅さんに勧めて貰いました。ありがとうございます。
今帰仁城跡

琉球王国の拠点「城(グスク)」の一つです。
丘に聳える城壁のラインは、内地の城にはない趣を湛えていました。

古宇利大橋

沖縄北部の名護市と古宇利島を結ぶ橋で、県内有数の絶景スポットとして有名です。
残念ながらこの日は雨が降り出していたので、写真だと良さが伝えられないと思います。
しかしながら天候状態にも関わらず青い海はしっかり見えたので、晴れだったら物凄く美しいということはよくわかりました。
A&W

沖縄の老舗のハンバーガーチェーンです。
文字通り沖縄中にお店があります。
価格と味はともにマクドナルドとバーガーキングの中間ぐらいで、かなり気に入りました。
名古屋にもお店を開いて♡
知念岬公園

最終日の最後に、南部の知念岬に行きました。
この日は快晴で、ブルーオーシャンを満喫しました。

絶景!最高!これぞ沖縄!
ポーたま

帰りの那覇空港で飛行機を待っている間に食べたのが、沖縄名物ポークたまご、ポーたまです。
見た目通り豚肉と卵焼きのおにぎりで、味も順当な美味しさでした。
さて、沖縄観光の1日前に時間を戻して、ファンイベントのレポートをお送りします。
2.【イベントレポート】第3回 沖縄デュエパの会

ショップに訪れてまず驚いたのは、主催の藍羅さんによる大量の貸し出しデッキです。
DMEDHのイベントも含めて、今まで見た中では一番多かったと思います。すごい!

レベル3向け
■闇単ボウダン=ロウ
■水闇自然デスネークニア
■火自然連ドラ
■光水自然清永ワンショット
■5色ワルドバロム
レベル2・3向け
■火闇スペル墓地ソース
■光水リゼ・パニッシャー
■光水自然スノーフェアリー
■火自然夢双キリフダッシュ
■火自然壱百満天ビート
レベル2向け
■光水火エンペラー・アクターシャ
■火単グレイテスト・グレート
■水火自然アカシック・ゼノン
■5色NEOウサギロボ
■光闇火ツラトゥストラ
■水闇非至高のアビス
■光自然フレン・E・小型ビート
■火闇バイク
■ゼロ単テクノジョーカーズ
■ゼロ単テクノコントロール
【アイテム紹介】レベル分け用プレート

また、イベントではこういった自身のレベル(プレイレベルではなくデッキレベルのようです)を申告するためのラミネートプレートが使用されています。
受付時に記入して、マッチングする時になるべく近いレベル同士で合わせて貰えます。
レベルのミスマッチの低減が期待できる良いシステムなので、これは是非とも共有したいところです。
【俺のデッキを見てくれ】5色コロコロプロモ

唐突に新企画です。
イベント参加者のODNさんの魂のデッキ、【5色コロコロプロモ】を是非見て欲しい、ということで皆様にもご紹介です。
懐かしいカードが目白押しどころか、人によっては全く知らないカードだらけかも知れませんね。
パートナーの《バリバリ・ミラックル》が、一緒に付録になっていた《地武神オルメガス》《炎武神バルザック》で活きているのが面白いです。
プレイレベル1向けデッキということで、是非対戦したかったですねー
1ゲーム目

5色ハンター・エイリアン
人生の負け犬さん
5色リゼ天門
眠さん
5色ヘイトコントロール
流転さん
5色ライブラリアウト
メルキス(筆者)
プレイレベル:1
全てのプレイレベルに対応するデッキを選びましたが、反省点も。
私としては面白かったのですが、結構ぐだってしまいました。
私の5色LOと流転さんの5色ヘイトコントロールが、「相手を手助けして動いてもらう」というコンセプトで被っており、非主体的なデッキが2個いたことで停滞していました。
どちらも相手にアドバンテージを与えるカードを多く採用している点が共通していますが、私の5色LOが手助けの結果として山札切れを狙うのに対して、流転さんの方は《サイバー・N・ワールド》のような全体山札回復も使う構成でした。
その結果として山札削りと山札回復を繰り返してゲームが長期化しました。

あと、レベル1という申告に対して、使用デッキが結構強そうな5色デッキだったので、高レベルにも対応できるデッキを使っていました。
しかし皆さんきちんとプレイレベル1で遊んでくださったので、警戒し過ぎました。これは私の反省点です。
つまり、レベル分けはしっかり機能していました。素晴らしいことです。
ゲームは《オーバースキル》×2《 ダフトヘッド》でターン開始時ドローが4枚になったり、《ウィリデ・ゴル・ゲルス》→《カンゼン邪器》→《オルゲイト》と相手反応系のカードが連鎖したりと面白かったです。
あと、このゲームの隣では主催の藍羅さんが初心者プレイヤー2名の方にティーチングしながらゲームをされていて、非常に良かったです。
2ゲーム目

青緑ゼニス
signさん
5色リゼ天門
眠さん
白青緑ゴルファウンデーション
クラウドセブン/藍羅さん
白青赤重呪文
メルキス(筆者)
プレイレベル:2
今度は素直に低プレイレベル向けのデッキを選択しました。

4ターン目に出した《不夜城艦 クランヴィア》が素通りししたので、《♪五本まで 集めて林 森ジャングル》を2ターン連続で撃てました。お得。
藍羅さんが《竜社長 ゴルファウンデーション》を出す時に、《ジュースダス・タンク》の能力を使って超魂Xの《昇カオスマントラ》をマナから仕込んでいたシーンがテクニカルで印象的でした。

ゲームは《ダークマター》で軽減した《クリスタル・ドゥーム》で《エゴイスト》をはじめとした大量のゼニスが出てきてshinさんが勝利。
私は残りシールドが2枚の状態が数ターン続いていたのですが、その2枚が《DECKY THE HALL》と《インビンシブル・ナーフ》という、ちょうどデッキの主力呪文2枚だったのが惜しかったですね…
3.【主催インタビュー】藍羅さん

イベント後にファンイベントの主催者である、クラウドセブン/藍羅さん(以下藍羅)にイベントや沖縄のデュエマ事情についてお話を聞かせてもらえました。
ーー本日はありがとうございます。まず、デュエパーティーについて、ざっくりとした感想をお聞きしたいです。
藍羅「とても楽しんでいます!パートナーとシナジーのある地味なカードを活躍させた時や、自分の思い描いていたシナジーやコンボを実現できた時がすごく好きです。
特に、通常のデュエマでは採用選外となったカードが行き着く先として使用できるのが好きです。」
ーー今回のイベントも、多くの貸し出しデッキなどからデュエパーティーに対する情熱が伝わってくるものでした。イベントで何か工夫されていることはありますか?
藍羅「力を入れたのは、貸し出しデッキの制作と、イベントの広報でした。
貸し出しデッキを作る時には、ゲームが停滞しないように、積極的に殴りを強くすることを意識しています。
また、ロック系は使わずに、《呪紋のカルマ インカ》のような殴りを補助するためのものに留めています。」

ーー広報というのは、X(Twitter)を使った宣伝ですか?
藍羅「それもありますが、もっと直接伝える感じです。
CS等のイベントでは開会式と閉会式が行われるのですが、閉会式の時に『次のイベント』として参加者にお知らせします。
閉会式のイベントと次のイベントが別々のお店や主催者であっても『同じ島のイベント』という形で地域の連絡会のように告知しています。
こうすると『主催が直接イベントに誘う』という形になるので、来てくれるようになります。」
ーーコミュニティにダイレクトに効くような形を意識して広報されているんですね。
藍羅「どちらかと言うと島の内側に向けたものが中心です。
島のプレイヤーには、他県に遠征するという選択肢はありません。
飛行機を使ってデュエマしに行くのは、全国大会やDMGPくらいのものです。
なので島の中で完結できるよう、イベントを充実できるように皆さんが頑張っています。」
ーー素晴らしいですね。
4.【コミュニティインタビュー】沖縄のデュエマ事情

話題が沖縄の地域事情に移ったので、ここからはショップスタッフのやばんさんも交えて語っていきたいと思います。
――イベントの相互連絡に関連しますが、沖縄ってどのくらいの頻度でイベントが行われているんでしょうか?
やばん「CSは週3回くらいあり、最近はイベントが飽和気味なほどです。」
ーー3回!? 失礼ですがイメージよりも多いですね…ということはカードを揃える環境も?
やばん「ショップの絶対数は決して多くないですが、島の中でカードを買う分には不自由しないと思います。」
ーーそうだったんですね。
やばん「コロナ禍が明けたここ数年で急速にインフラが発展して、去年で申し分のない環境になったのではと思います。」
ーーということは、昔はここまで充実していなかったと。
やばん「自分がプレイヤーとして知っている範囲ですが、2017年頃は北谷のCARDBOXで月に1度CSがあるかないかという感じで、今の環境とは全然違っていました。
そのお店も2021年に閉店し、コロナ禍で殆どイベントがない状態が続いていました。」
ーーコロナは本当に、色んな地域のコミュニティを断絶させていますね…
やばん「実際、コロナ後はショップ店員としてデュエマに復帰したのですが、コロナ前後で人がほぼ入れ替わりました。」
ーーそこから島のイベント連携などで今の環境に至る、というわけですね。
やばん「はい。沖縄はショップ間の仲間意識が強いと思います。」
沖縄での困り事
ーー島と内地の違いに驚かされておりますが、何か特有の困り事などはありますでしょうか。
藍羅「電車がない、というのは結構大きいと思います。
島が縦に長いので移動には車が必須で、渋滞も多いです。ショップとショップの距離が数kmしか離れていなくても、移動すると1時間近くかかったりすることもあります。」
ーー確かに、交通量は結構多いですね。
藍羅「他には、カードが凄く反るんです。年間降水量が日本で一番多く、海に囲まれているので、湿気でカードが反りやすいです。乾燥剤は必須ですし、銀枠カードはすごいことになります。」
ーーそうなんですね。カード管理が大変そうです。
藍羅「デュエパ用のマイナーカードを買うのに通販を利用することがあるんですが、届いたカードが逆方向に反っていることがあって驚いた記憶があります(笑)」
5.【まとめ】沖縄のイメージと現実のギャップ
想像していた沖縄のデュエマ
・プレイヤーの数が多くない
・イベントがあまり開かれない
・カードが揃えにくい
実際の沖縄のデュエマ
・30人以上ファンイベが集まる
・CSが週3回行われるほど多い
・カードが島内で揃えられる
・プレイヤー間の連帯が緊密
ファンイベントに参加し、藍羅さんとやばんさんのインタビューを通して、非常に驚くことが多かったです。
地域の方には失礼な言い方で恐縮ですが、私は当初、沖縄がここまでインフラが整っているイメージを持っておりませんでした。
プレイヤーもイベントも少なく、遊ぶためにカードを揃えるのも苦労するような環境を想像していました。
しかしそれは間違いで、実際はファンイベントで40人近く集まり、CSは飽和するほど開催され、カードも不自由なく調達できるという真逆のものでした。

これは、ショップやイベント主催者・参加者が一体となって地域のコミュニティの発展のため努力されていたことの証左であり、その広報を島の外ではなく内向けにすることが最適となる地域事情から、我々の様な内地の人間に沖縄のデュエマの様子が知られていなかったということを示しています。
もし、私と同じような驚きや認識の変化があった方は、ご自身のXなどで本記事を内地のプレイヤーに拡散していただけると幸いです。
沖縄のデュエマ事情を伝える発信はあまりない気がしますので、地域間の理解という文脈で、この記事が広く読まれることを願っています。
最後に
遊んでくださった地域のプレイヤーの皆様、レポートの制作に協力してくださった沖縄の方々、ありがとうございました!

記事に対する感想や、こういう話が聞きたい、というご要望がありましたら、X(Twitter)などで教えていただけたら幸いです。
次回もお楽しみに!