【DMEDH・多人数戦】ルール変更の解説(19/10/27)

メルキスです。
本日変更した多人数戦及びDMEDHの裁定変更について解説します。

関連記事:
【多人数戦】相手のカード枚数を参照するコスト軽減能力についての疑問
【DMEDH】ツインパクトの2度撃ちルールは変えるべきか

■手札でカードの枚数を参照して自身のマナコストを下げる能力の変更
《メガ・マグマ・ドラゴン》のような「相手」のカードの枚数でコストを下げる能力は、常在型能力と同じようにすべての相手プレイヤーを参照していましたが、誘発能力のように、召喚するときに相手1人を参照してコストを下げるように変更します。

この裁定は以前【DMEDH】ルール変更の解説(18/01/14)
バイス・カイザーやメガ・マグマ・ドラゴンのような手札でマナコストが下がる能力は常在型能力や誘発能力といった能力の区分に該当しない能力であるというのが5年程前に確認した裁定でした。
そのため多人数戦で参照するゾーンは指定した相手プレイヤー1人だったのですが、継続的効果を生成する常在型能力と区分されたため、多人数戦では全ての相手プレイヤーのゾーンを参照することになりました。

とありましたが、再度確認してみたら常在・起動・誘発・呪文の何れにも該当しない能力であることがわかりました。
そのため今回改めて裁定を出す次第となりました。

総合ルール601.1dによると、

601.1a プレイヤーは、使用する条件の変更も含め、カードを使うことを宣言します。
(中略)
601.1d プレイヤーはマナコストを増減させる効果を適用し、そのカードのマナコストを決定します。

とあり、コスト軽減はマナを支払う一瞬で行われるため、これまでの常在型能力のような扱いよりも変更後の誘発能力のような扱いの方が近いと思われます。

■ツインパクトカードと2度撃ち禁止ルールの裁定
今まではツインパクトカードはクリーチャーと呪文の名前を両方持つカードがそれぞれバトルゾーンに出たり唱えられていました。
そのため、2度撃ち禁止ルールによりラスト・バーストやスマッシュ・バースト、輪廻∞のなどの効果で同一ターン中にクリーチャー面と呪文面を同一ターン中に唱えられませんでした。
2度撃ち禁止ルールの目的はループ防止で、革命チェンジやツインパクトのような高パワーカードを抑えることも副次効果として想定にこそ入っていますが、《暗黒の騎士ザガーン/一方的に勝つに決まっている》《侵略開始!!!にゃんこ軍団/にゃんこ砲発射》《スゴ腕プロジューサー/りんご娘はさんにんっ娘》などの機能を阻害されるカードが増えたこと、多くのプレイヤーから要望があったことを受け、改訂することにしました。
変更後はクリーチャー面と呪文面がそれぞれ別のカード名として判定されます。

《暗黒の騎士ザガーン/「一方的に勝つに決まっている》の場合

・クリーチャー面を出す
変更前:《暗黒の騎士ザガーン/「一方的に勝つに決まっている》という名前のカードのクリーチャー面としでバトルゾーンに出る。
《暗黒の騎士ザガーン/「一方的に勝つに決まっている》の呪文面である《「一方的に勝つに決まっている》は同一ターン中に唱えられない。
ツインパクトカードではない《暗黒の騎士ザガーン》は同一ターン中にバトルゾーンに出せる。

変更後:《暗黒の騎士ザガーン》というカード名としてバトルゾーンに出る。
《暗黒の騎士ザガーン/「一方的に勝つに決まっている》の呪文面である《「一方的に勝つに決まっている》は同一ターン中に唱えられる。
ツインパクトカードではない《暗黒の騎士ザガーン》は同一ターン中にバトルゾーンに出せない。

・呪文面を唱える
変更前:《暗黒の騎士ザガーン/「一方的に勝つに決まっている》という名前のカードの呪文面としで唱えられる。
《「一方的に勝つに決まっている》の効果で《暗黒の騎士ザガーン/「一方的に勝つに決まっている》のクリーチャー面である《暗黒の騎士ザガーン》は同一ターン中にバトルゾーンに出せない。
ツインパクトカードではない《暗黒の騎士ザガーン》は同一ターン中にバトルゾーンに出せる。

変更後:《「一方的に勝つに決まっている》という名前のカードとしで唱えられる。
《「一方的に勝つに決まっている》の効果で《暗黒の騎士ザガーン/「一方的に勝つに決まっている》のクリーチャー面である《暗黒の騎士ザガーン》は同一ターン中にバトルゾーンに出せる。

《サイバー・I・チョイス》の裁定からすると以前の裁定でも問題ないのですが、変更前と変更後のどちらの解釈でも破綻は起こさないので、ルール文の変更ではなく裁定変更という形で改訂します。
今後、他のカードの登場でテキストとルールが矛盾を起こす場合はまた改訂する可能性があります。

■ZEROハンドの裁定
相手を対象とする呪文能力は複数の対戦相手への振り分けはできませんでしたが、《ZEROハンド》《ジョルネード・グランドライン》のような唱えるための参照条件も呪文能力と見なしていたのを整理しました。
AのターンにAが踏み倒したときに侵略ZEROで唱え、Bのクリーチャーを破壊できます。
AのターンにBが踏み倒しても唱えられないのは変わっていないため注意。

以上、よろしくお願いします。