今日は予想外な発見に満ちた刺激的な多人数戦ルールを紹介します。
前回紹介した「魔王戦」と同じく、とても面白いのでお勧めです!
目次
■次元戦のルール
■ルール解説
■次元デッキサンプルレシピ紹介
■最後に
■次元戦のルール
対戦形式:無差別戦
推奨参加人数:2~6人
「次元戦」変種ルールにおいて、次元と現象はさらなる能力と無作為性をゲームに導入します。
通常のゲームの物品に加えて、次元や現象からなる次元デッキを1つ準備しなければなりません。また、ゲームの進行には次元ダイスが1つ必要です。
次元ダイスは6面体のサイコロです。1つの面にはP・シンボルが、他の1つの面にはC・シンボルが記されています。他の面は何も記されていません。
次元デッキのカード枚数は10枚以上40枚以下です。次元デッキの次元4枚につき現象を1枚入れることができます。次元デッキには同名のカードが2枚以上入れることができません。
D2フィールドを次元の代わりに次元デッキに入れることができます。その場合、そのD2フィールドのカードタイプは次元として扱われます。
呪文を現象の代わりに次元デッキに入れることができます。その場合、その呪文のカードタイプは現象として扱われます。
ゲームの開始時に、各プレイヤーは次元デッキを切り直し、テーブルの中央に裏向きで置きます。ゲームの間を通して、次元や現象は次元デッキの中にあるときも表向きであるときも統率領域にあり続けます。
すべてのプレイヤーが最初の手札を確定させた後、開始プレイヤーは次元が出るまで次元デッキの一番上のカードを表向きにし、それ以外のカードを裏向きにして次元デッキの一番下に置きます。
表向きの次元の常在型能力と、誘発能力の誘発条件はすべてのプレイヤーが共有し、それ以外の能力はターンプレイヤーがコントロールします。
ターンプレイヤーはメインステップ中、そのターン中に次元ダイスを回した回数のコストを支払うことで次元ダイスを回すことができます。
次元ダイスの目がP・シンボルの場合、ぞの次元を裏向きにして次元デッキの1番下に置き、次元デッキの次の1番上のカードを表向きにします。
次元ダイスの目がC・シンボルの場合、次元の持つ「あなたが{C}を出したとき」という能力が誘発します。D2フィールドが次元となっている場合、Dスイッチの「このD2フィールドをゲーム中で一度上下逆さまにしてもよい。そうしたら、」に続く効果が即座に誘発します。
次元ダイスの目が無地の場合、何も起こりません。
現象が次元デッキの一番上で表向きになった場合、その現象の効果が誘発した後、次元デッキの1番下に置き、次元デッキの次の1番上のカードを表向きにします。
■ルール解説
元ネタはMTGの変種ルール「プレインチェイス」で、更に遡るとカジュアルルール「混沌マジック」「カオス・マジック」に起源を見出すことができます。
そのプレインチェイス戦をDMのカードを使って遊べるように調整したものが本ルールとなります。
刻一刻と変化するフィールドである「次元」を舞台に、次元ダイスによる無作為性によって目まぐるしく状況が変化するゲームを楽しむことができます。
このルール単体で通常のDMのゲームに組み込んで遊ぶこともできますが、変種ルール「DMEDH」及び「無差別戦」と組み合わせることを前提にしているため、DMEDHの追加サプリとして遊ぶのが最も楽しめるルールとなっています。
次元戦で遊ぶためには、「次元デッキ」と「次元ダイス」が1つずつ必要になります。
次元ダイスは六面体のサイコロで、手のような「P(プレインズウォーカー)シンボル」と、円形の「C(カオス)シンボル」が一面ずつあり、残りの四面は何も書かれていない特殊なダイスです。
入手手段はMTGのプレインチェイスのセットに付属しているほか、MTGを取り扱っているショップで単品が売っていることがあります。あとヤフオクとか
入手できなくても6面体のダイスで代用ができますし、無地のダイスを東急ハンズなどで買ってきてPとCを書き込んで自作することもできます。
次元デッキとは通常のデッキとは別に統率領域に置かれる専用デッキであり、「次元カード」と「現象カード」によって構成されています。
本ルールでは次元カードはD2フィールド、現象カードは呪文で代用します。
次元カードは戦いの舞台であり、D2フィールドを更に広くしたようなイメージです。
次元カードの常在型能力及び誘発能力の誘発条件は全てのプレイヤーがコントロールします。
例えば、《Dの牢閣 メメント守神宮》が統率領域に表側になっていると、バトルゾーンの全てのクリーチャーがブロッカーになります。
D2フィールドで代用していても、カードタイプは「次元」に変更されるのでバトルゾーンに他のD2フィールドが出ても破壊されません。
「現象」カードはゲーム中に起こるアクシデントを表しており、表向きになったら即座に効果が誘発し、突如とした混乱をゲームにもたらします。カードタイプが「現象」に変更されるので呪文ロック下でも誘発します。
次元戦はゲームの初めに次元デッキを統率領域に置き、次元デッキの1番上の次元カードを表向きにし、その次元カードの影響下でゲームが始まります。
次元戦のゲーム中、ターンプレイヤーはメインステップ中に次元ダイスを振ることができます。
次元ダイスはターン中に何度も振れますが、そのターン中に振った数だけ追加で1コスト払う必要があります。1回目は0マナ、2回目は1マナ、3回目は2マナ…といった感じです。このコストは次のターンにはリセットされるので、次からはまた1回目は0マナで振ることができます。
次元ダイスを振り、Pシンボルが出たら現在表向きになっている次元を裏向きにして次元デッキの一番下に置き、新たな次元カードが表向きになります。移動するイメージです。
このとき、現象カードが表向きになったら、その現象カードの効果が即座に誘発した後、次元デッキの次のカードを表向きにします。
Cシンボルが出たら次元カードの持つカオス能力、つまりD・スイッチの能力が誘発します。
強力な効果や次元の持つ常在型能力と相性のいい効果が多く、出せればゲームを有利に、そして面白く進めることができます。
何も書かれていない無地の面が出たら、何も起きません。
■次元デッキサンプルレシピ紹介
次に実際に使用している次元デッキの紹介です。
『次元戦用次元デッキ(10枚)』
1 x シャッフルカード
1 x Dの暴毒 ヴェノミック・ハザード
1 x Dの楽園 サイケデリック・ガーデン
1 x Dの天牢 ジェイルハウスロック
1 x Dの悪意 ワルスラー研究所
1 x Dの禁断 ドキンダムエリア
1 x Dの爆撃 ランチャー・ゲバラベース
1 x Dの炎闘 アリーナ・カモーネ
1 x Dの牢閣 メメント守神宮
1 x アポカリプス・デイ
1 x サイクロン・パニック
次元デッキは10枚以上40枚以下で、次元カード4枚につき現象カードを1枚入れることができます。
MTGの次元カードやプレイヤーが製作したオリジナルの次元カードを入れることを考慮して上限枠を多く設けていますが、デュエマのカードだけで組むならゲームルールとの整合性や恩恵を受けることのできるデッキの格差を考慮すると採用するD2フィールドは本デッキに採用されている8種類がお勧めです。
シャッフルカード
「魔王戦」の計略デッキに入っているものと同一のものです。
次元デッキをシャッフルし、次元デッキの1番上カードを表側にします。
一度使った次元は次元デッキの一番下に行くのでデッキ順番が固定されてしまうため、これで順番をランダムにしています。
シャッフルカードは次元デッキの枚数に数えていません。
《Dの暴毒 ヴェノミック・ハザード》
常在で墓地回収、カオス能力で除去を撃てます。
除去のコストは回収できるのでカオス能力は案外遠慮せずに使用できたりします。
便利すぎて終盤では動きたがらないプレイヤーも多い人気の次元です。
《Dの楽園 サイケデリック・ガーデン》
常在型能力でエスケープを付与し、カオス能力でシールド追加。
シールド追加はこのゲームにおいてとても有用で、エスケープで回収もできるのでカオス能力が誘発したらトリガーの有無に関わらずとりあえずシールドを増やしておいた方が得策です。《ハープーン・ランチャー》には注意
《Dの天牢 ジェイルハウスロック》
常在型能力のアタックトリガーによってクリーチャーのアタックを促し、カオス能力はそうしてタップしたクリーチャーを一斉に盾送りにします。
殴ったプレイヤーではなく殴られたプレイヤーが被害にあうことも。
《Dの悪意 ワルスラー研究所》
常在、カオスともに強力な効果を持っています。
ドロー効果は軽量クリーチャー主体のデッキで横展開をサポートし、カオス能力は並んだクリーチャーを倍増できる大チャンス。
《Dの禁断 ドキンダムエリア》
クリーチャーが離れた時に封印をつける迷惑極まりない次元です。
ゼロ文明が再利用困難になったり、革命チェンジができなかったり、シノビが戻らなかったりと色んな事が起こります。
デッキによって受ける影響度の幅が大きいため次元カードにはやや不向きな気もしますが、こういったデメリットもあるカードの存在もゲームを盛り上げてくれます。
《Dの爆撃 ランチャー・ゲバラベース》
カオス能力でマナブーストを行えるため、序盤で表側になったら全力で次元ダイスを振ります。
常在型能力による防御効果も大きいため、終盤では移動のリスクとコスト踏み倒しの恩恵を秤にかけることになります。
《Dの炎闘 アリーナ・カモーネ》
常在型能力によりクリーチャー同士の殴り合いが繰り広げられ、カオス能力はさらにそれを加速させます。バトルしようぜ!
《Dの牢閣 メメント守神宮》
常在型能力によるブロッカー付与。相手のクリーチャーもブロッカーになってしまいますが、カオス能力で突破することが出来ます。
普通に使う時よりも2つの効果が噛み合ってると評判です。
《アポカリプス・デイ》
無差別全体除去。
現象カードは次元を移動する際に起きるアクシデントがモチーフであり、このカードはその最たるものです。
状況を打開できないときにこのカード目当てに次元ダイスを振るプレイヤーも多いです。
《サイクロン・パニック》
アクシデントその2.
手札入れ替えはシノビを流したり、逆に引いてきたりと予想外なドラマを生み出します。
■最後に
いかがだったでしょうか。
次元デッキによる特殊な状況でのゲームと、次元ダイスによる次何か起こるかわからない無作為性に溢れたゲームを楽しめる次元戦。
とても楽しいので是非お勧めです。