今回はこのカードについての記事になります。
Forbidden New Year(禁賀新年) P 火文明 (9)
クリーチャー:(種族なし) 201711
At the start of the game,you may give your opponent 6 sealed Duel Masters booster packs. If you do,this creature starts the game in the battle zone.
Triple breaker(This creature breaks 3 shields.)
(ゲーム開始時、相手にデュエマの未開封パックを6つあげてもよい。そうしたらこのクリーチャーをバトルゾーンに置く。T・ブレイカー)
2017年のホリデーギフトカードであり、認定ジャッジにも配布されたのでホリデーカードの中では多く出回っているので、知っている人も多いかと思われます。
能力はなんと、6パックプレゼントすればTブレイカーがゲーム開始時からいる、強い!
1ターン目から殴れるので、何も考えずに殴っているだけでも勝ててしまいます。
プレイヤー自身が代償を払うことで勝利を得る、まさに色んな意味で禁断のカードと言えるでしょう。
一応「未開封のパック」というのはレアキラーズパックのような非売品のものでも可らしいです(競技イベントで使用できないので、裁定自体がないとのこと)。
しかし《カモン・ビクトリー》やこのカードのデザインの意図を考えると市販パックをプレゼントするのが自然と思われます。
先日公開したデュエル・マスターズカジュアルイベント運営ルールではこのカードも使用可能としていますが、未開封パックは市販パックのみとしています。DMEDHなどでは市販パックを使いましょう。
■サンプルデッキ
実際の運用を想定して、サンプルデッキを2つほど作ってみました。
『禁賀新年(ラフルル)』
4 x Forbidden New Year/禁賀新年
1 x 若き日の族長 ヘンザ
1 x 蒼き団長 ドギラゴン剣
4 x 音精 ラフルル
4 x 勇者の1号 ハムカツマン蒼
4 x 制御の翼 オリオティス
4 x 予言者クルト
4 x 希望の親衛隊ラプソディ
4 x 転々のサトリ ラシャ
2 x トレジャー・マップ
4 x 次元の霊峰
4 x 未来設計図
1コストクリーチャーを《音精 ラフルル》にチェンジして2ターンキルを目指す型です。
成長系の革命チェンジデッキと似ていますがチェンジの回数が1回で済むので抜群の速度と安定性を誇ります。
確実な勝利を目指すならば《単騎連射マグナム》《獣軍隊ヤドック》が必要ですが、3ターン目に《オリオティス・ジャッジ》や《轟く侵略 レッドゾーン》なんかを浴びると目も当てられないため、2ターン目に立らてれる《制御の翼 オリオティス》にしています。
《勇者の1号 ハムカツマン蒼》は1コストクリーチャーを出せない時でも《禁賀新年》からチェンジして2ターン目の《蒼き団長 ドギラゴン剣》から《音精ラフルル》を立てることができます。
『禁賀新年(ジャック)』
4 x Forbidden New Year/禁賀新年
4 x ベイB ジャック
4 x トレジャー・ナスカ
4 x トレジャー・マップ
4 x ガイアズ・ソング
4 x お騒がせチューザ
4 x 単騎連射 マグナム
4 x 爆走戦鬼レッド・ライダーズ
4 x 勇愛の天秤
4 x ドリル・スコール
こちらは《ベイB ジャック》で場の《Forbidden New Year/禁賀新年》をマナにして《単騎連射 マグナム》《お騒がせチューザ》を揃えて確実に勝利する型です。
1ターン目に《ベイB ジャック》を立てられないと素殴りに行かない限り3ターンまでもつれてしまう可能性が高いので、その場合《ドリル・スコール》《爆走戦鬼レッド・ライダーズ》によるランデスで誤魔化します。
《ガイアズ・ソング》でも2ターン目の《単騎連射 マグナム》が可能です。
呪文ロックを担当する《お騒がせチューザ》は《ベイB ジャック》とも好相性
■コスト計算
紹介したサンプルデッキはどちらも現環境のデッキの大半に有利がつくため、《Forbidden New Year/禁賀新年》を4枚使えれば大規模大会でも安定して勝つことができます。ただしそのためには1戦ごとに6×4=24パックもプレゼントするので、とんでもない銭投げデッキであると言えます。
そこで気になってくるのが、もし《Forbidden New Year/禁賀新年》を全開で使用することができて大会で優勝した場合、収支が黒字なのか赤字なのかという点です。
DMの競技プレイの場はプロモカードを巡るDRが廃止されて以来CSサポートプロモを巡るCSにシフトしているので、(CSって賭博じゃね?という話は脇に置いておくとして)CSの簡易モデルを作って検証してみました。
今回の検証で出場する仮想CSは以下の通りとします。
参加人数が増えると賞品にもばらつきが多くなるためCSサポートに対応した平均的な64人規模のCSを想定します。
参加人数:64人
大会形式:予選スイスドロー1本勝負6回戦+決勝トーナメントマッチ3回戦
優勝賞品:《偽りの王ヴィルヘルム》CSプロモ、新弾2BOX
ベスト8商品:《クリスタル・メモリー》CSプロモ
ますは支出の計算です・
1ゲームのコストが6×4パック×150円=3600円です。
決勝トーナメントのマッチ戦を全て2-0のストレート勝ちであったと仮定すると予選6ゲーム+決勝トーナメント6ゲーム=12ゲームとなります。
これを計算すると
3600円×12=43200円が支出となります。
実際は予選で5-0したら6戦目は《Forbidden New Year/禁賀新年》の効果を使わなくてもよかったり、相手のデッキタイプによってはマッチの2戦目は効果を使うのを4枚から3枚に減らすことができますが、事故や《閃光の守護者ホーリー》複数などで負けてゲーム数が増えることも考えられるので概ねこんなものでしょう。
次に収入の計算です。店舗の買い取り価格等を参考にしていますがサンプル数が少なく、ばらつきも大きい(関東と関西のショップを比べると関西のショップの方が平均して5000円ほど高い!)ですが、今回はこの価格とします。
《偽りの王ヴィルヘルム》CSプロモ:30000円
《クリスタル・メモリー》CSプロモ:6000円
新弾2BOX:9000円
合計すると30000+6000+9000=45000円が収入となります。
収入から支出を引くと、
45000-43200=1800
つまり1800円の黒字となります。参加費や交通費のことを考えると収支的には殆どゼロと言っていいですね。
そう思うとプレゼントするパックが6パックというのは絶妙な数なんですね(実際はドキンダムの封印の枚数に準えてるんでしょうけど…)
いかがだったでしょうか。
競技イベントでは使えないカードではありますが、こういったユニークなカードが存在する懐の広さがDMの魅力ですね。
カジュアルイベントルールでは使用可能としているので、DMEDHのようなゲームならお目にかかれるのかも?